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関東とは異なる関西の着物文化

af0100009956w関東と関西それぞれの文化の違いを取り上げた番組がテレビでよく放送されています。料理の味付けやエスカレーターの立つ位置など異なるポイントはさまざまですが、人々の暮らしや風習によって発達してきた着物にも地方ごとの個性が見られます。

その1つが帯の結び方。体を軸にして時計回りに巻くのが関東巻き、反時計回りに巻くのが関西巻きです。これは武士が左脇に刀をさしていたのと関係しているのではないかといわれています。武家社会の江戸では手先が左側にくると刀をさすときに邪魔になってしまいますが、町人・公家社会の上方ではその必要がなかったという説です。右利きの人が多いこともあり、現在は関東巻きが主流となっています。

また、関西には家柄を示す家紋のほかに女紋というものが存在します。家系を重んじる関東に対し、関西は血筋を重んじる傾向にあります。江戸時代に夫婦が離婚した場合、男の子は男性側に女の子は女性側についていました。そういった事情から、女性から女性に継承する女紋をつけるといわれています。他には、関西の商家が外部から有能な入り婿を頻繁に迎えて家を継がせる女系相続が行なっていたという説もありますが、どちらにせよこの風習は関西圏だけに存在するもののようです。

これら以外にも、関東と関西の違いは細かい好みにも出てきます。ざっくり言うと、関東では武家文化に代表されるような粋でシャープなもの、関西では公家文化に代表されるような雅ではんなりしたものが好まれるようです。これがはっきりと出ているのが江戸小紋と京友禅。江戸小紋が淡く渋い色でシンプルなコーディネートであるのに対し、京友禅は明るく鮮やかな色合いが多く使われています。どちらも魅力的な柄であり、今でもたくさんの人から愛されています。

着物1つとっても、これだけの違いがあります。こういったことを踏まえて着物を着てみると、また違った発見があるかもしれません。さらに自分で着付けができれば理想的です。着付け教室を大阪で探すなら、高槻にある花京きもの学院がおすすめ。自分で着る自装と人に着せる他装と両方を指導してくれる正統派の着付け教室となっており、こちらに通うことでしっかりと着物を着こなせるようになるでしょう。着物を通して、地方ごとの個性や私たちが忘れかけている日本人としての誇りを大切に受け継いでいきたいものです。